


高級品として知られる“江刺りんご”をはじめ、岩手県はりんごの栽培にとっても適した土地柄。特に盛岡を中心とする内陸地区は山に囲まれた盆地なので夏は暑く、秋冬はまさに北国の寒さが襲います。でも、この寒暖の差がりんごを美味しくする秘訣なのです。
りんごも生きていますから、その年その年で味わいも違ってきます。さて、今年はどうかというと…◎!いやハナマル!!とのこと(藤与果樹園さん談)。今年は台風の被害もなく、晴れの日が多かったので、数も多く甘みも蜜も十分!ナイフを入れれば果汁がしたたるほどフレッシュなりんごですから、届いたらすぐ食べてくださいね。でないとせっかくの蜜と美味しさが逃げてしまいますよ!すぐに食べられないときは、ポリエチレンの袋に入れて口を閉じて保存しましょう。りんごは呼吸をすることで水分を失っていきます。できるだけ呼吸をさせないように袋の口を閉じ、冷蔵庫の野菜室に入れておくのが賢い保存方法です。また、ジャムやアップルパイなどのお菓子にするのもオススメ。藤与果樹園の藤村さんは自宅でジャムをよく作るそう。りんごをジュースにしたものと刻んだものを混ぜると、食感も楽しめるのだとか。さらに真っ赤な皮をクルクルと長くむいてジャムに入れると、ほんのり桜色に。「色が着いたらスルッと抜き取れるように、長くむくのがポイントですよ。」果樹園さんならではの工夫です。
藤与果樹園さんで育つりんごたちはみんなとにかく真っ赤!「当たり前でしょ?」と思った方、次にスーパーでりんごを見かけたら隅々まで見てみてください。ここまで赤いりんごはめったにお見かけしないはず。
もともと、サンフジという品種は赤いのが特徴ですが、藤与果樹園さんのりんごはちょっと違う。おしりにも光が当たるように、時期を見て光を反射するシートを敷きます。とはいえ、山の傾斜があるは、広いはで、ただシートを敷くのも重労働。それでも、「りんごのために!」と手間ひまを惜しまずお世話を焼いているのです。頭からおしりまで全身見事に赤く染まったりんご。お日さまと藤与さんの愛の証ですね。
そのままかぶりついても十分美味しいりんごをジュースにしちゃいました。なんて贅沢なんでしょう。でも、藤与果樹園さんのジュースは、そんじょそこらのりんごジュースとは全然違います。まずなんといっても完全にりんご100%!ビンの栓を開けた時のほのかにのぼるりんごの香り、口に含むと広がる甘みは思わず口をすぼめてしまうほど濃厚。そして喉を降りていくのと同時に鼻に抜ける香りはりんご独特の爽やかさがあって、気持ちよく余韻を楽しめます。こんなに後をひくりんごジュース、正直、私は初めてです!
「他のりんごと並んでいても、うちのりんごはわかります!」と胸を張って宣言できるほど、りんご作りに真剣。藤与果樹園さんの特徴は、米ぬか・落ちたりんご・野菜くずなどを肥料に混ぜたり、実がつく前の受粉の作業もミツバチにおまかせしたりと、できるだけ自然な状態でりんごを育てているということ。
有機肥料をメインに使って栽培しているので、より安心・安全と言えるけれども、その分手はかかってしまう。それでも「仕事に追われることはあっても、時間に追われることはありませんよ」と、弾けるような笑顔で話をしてくれた藤与果樹園の藤村さん。ストレスもほとんど感じないそう。確かに、このお山からの眺めは最高です!りんごたちもみんなこの景色を見ているから、すくすく素直に育つのかも…。