


西の松阪、東の前沢…牛のM&Mと言っていたのも今は昔?思わずそんなことを考えさせられる牛が岩手の紫波にいる。日本中に知れ渡るのを今か今かと待っている、新しい“M”…その名も「もちもち牛」!黒毛和種という種類の牛に、紫波が全国一の生産量を誇るもち米「ヒメノモチ」のワラと、細かく砕いた「ヒメノモチ」の米を配合飼料に混ぜて与えることで、旨みも増すのだ。配合飼料の中身も牛にいいものばかり。南部小麦、米ぬか、とうもろこし、ビールのしぼりカスなどなど。安全性も農協さんのお墨付き(中国産は入っていません)!もちろん飼料用だけど、この全てが「もちもち牛」の旨みを作っていくのです。
飼育期間はおよそ30ヶ月。通常は24ヶ月前後のところを長く飼育しているのは、その分多くもち米を含んだ飼料を与えることで、より質のいいお肉を作ることが出来ます。食肉として売り出してまだ3年。生産量もごくわずかで、岩手県内でも限られた場所でしか手にできない「もちもち牛」。しかも、月の初めにしか販売されないというから、まさにマボロシの牛!ご注文の際には注文時期に十分気をつけてくださいね。でも、その分とびきりフレッシュなお肉をお届けします。
牛たちは柵の下からゆったりと顔をのぞかせて、私たち取材陣を迎えてくれた。真っ黒でつやっつやの毛並みが誇らしげで、肉付きのいい体は周囲を圧倒するほどの迫力を持ちながら、キラキラの潤んだ瞳がなんとも愛らしい!初めて間近で牛を見た私は、牛のおとなしさに驚き、一緒にうかがったS氏は少年のように牛とたわむれていた。
ここ「畠山農場」では「もちもち牛」の生産を始めて11年。夫妻と息子さんでおよそ130頭もの牛を、たっぷり愛情を注いで育てている。ご飯タイムは朝・夕の1日2回。飼料を混ぜ合わせるところから始まり、2時間半かけて牛たちのお腹を満たす。自分達のご飯よりも先に牛たちへ。「可愛い牛たちのためならなんのその!」なのです。
紫波町内に「もちもち牛」を育てている農家は「畠山農場」を含めて9軒。その農家のみなさんが集まり「しわ牛研究会」を立ち上げ、畠山さんは会長を務めている。「もちもち牛」農家の数はここ数年で少しずつ増えてきてはいるものの、牛を飼育するうえで大変なことはたくさん。でも、そんなことも笑いとばすほど明るく元気なご夫妻は、「一人ではやってこられなかった。家族がいて、9農場の仲間がいて、みんなで協力しあってできている。」と心を込めて語ってくれました。時々はにかんだ笑顔を見せてくれるご主人と、はつらつとした明るさが印象的な奥様(「もちもち牛」PRコンパニオン?!)。「美味しいから、まず食べてみて!それしか言えない。」と正直で飾らない言葉がストレートに響きます。
畜産業が盛んな岩手の良質なお肉を、岩手県内はもとより全国にお届けしている「いわちく」さん。人気のハムやソーセージの他、先に紹介した「もちもち牛」も「八幡平ポーク あい」も、この「いわちく」さんから販売店へ出荷されています。ここには岩手県で唯一、と畜場があり、岩手県に出回るお肉のほとんどはここから旅立っていくのです。
「岩手県・日本の消費者のみなさんに、より新鮮なお肉を提供したい」という想いから、これまで岩手の食肉産業をリードしてきた「いわちく」さん。「誰が作っているの?」「どんな想いで作っているの?」という、食品を選ぶ消費者の厳しい目にもしっかり対応。徹底した衛生管理と生産者との密な連携が、多くの消費者を安心させているのです。