


初めて対面するほろほろ鳥…。期待を膨らませて小屋に足を踏み入れると、鳥たちがみんな一斉に奥の方へ…。「待って!逃げないで!写真撮れないよ〜」
そこで石黒専務が1羽を抱いて見せてくれました。
濃い灰色の羽根に浮かぶ真っ白な水玉模様。首が細くて、頭の毛はパヤパヤ…。そして思っていたよりも大きな瞳…。なんだかぎゅっと抱きしめてあげたくなるようないじらしさです。
ヒナたちがまたとってもかわいいんです。成鳥とは違い、フカフカした愛らしい姿。いつ頃からパヤパヤになっちゃうんでしょうか…。
アフリカが原産地で熱帯地方に生息するキジ科の鳥、ほろほろ鳥。フランスでは高級食材としてよく食べられています。適度な歯ごたえがあり、クセや臭みがないのが特徴です。
石黒農場がほろほろ鳥の飼育を始めて約30年。日本のほろほろ鳥肉シェアの約6割を石黒農場が占めると言われています。その多くは、首都圏のフレンチorイタリアンレストラン、そして和食店へ。石黒農場が契約しているレストランの数は400軒を超えるというから驚きです。
石黒専務曰く「雑誌で【フレンチレストランBest100】なんて特集があると、そのうち50軒は取引がありますね」とのこと。…すごい。まさに、日本のフレンチ・イタリアン業界を支えていると言っても過言ではない!
フランスでは人気でも日本では全くの無名だったほろほろ鳥。
ノウハウの無いままに、ここ岩手で飼育を始めたのが石黒専務の父上・石黒晋治郎社長でした。
その1「寒さに弱いよ、ほろほろ鳥」
熱帯地方に生息しているだけあって、寒さに滅法弱いほろほろ鳥。しかもここは北国・岩手。さてどうしようか…となった時に、社長の頭に浮かんだのが、「温泉」。石黒農場のほど近くにある花巻温泉は全国でも有名な温泉のまち。この自然の恵みをいかさない手はありません。豊富に湧き出る温泉を鳥舎へと引くと…。なんということでしょう!常時20度を保つ床暖房つき鳥舎に生まれ変わったのです。寒い冬も足元からあたたか…。ほろほろ鳥たちは岩手の寒さにも負けない暮らしを手に入れたのです。床暖房のある家…あこがれます。
その2「臆病だよ、ほろほろ鳥」
ほろほろ鳥はとっても臆病。野生のイタチや野良猫の出現にパニックになってはみんなが寄り集まって、圧死してしまうことも…。
そこで外敵から守るために鳥舎をつくりました(床暖房付き)。頑丈な扉でブロックされた鳥舎の中は安全。
さらに、鳥たちが自由に歩き回って運動できるよう、鳥舎の中では放し飼いにすることにしました。安心してのびのびと成長できる環境が整えられたのです。
スタッフはほろほろ鳥をびっくりさせないように、作業時は大きな声を出さず、服も刺激のない色を着るように心がけました。苦労のかいあって、ほろほろ鳥の飼育が軌道にのったのは飼育を始めてから3年後、昭和51年のことでした。
現在では8棟の鳥舎に、常時15,000羽を飼育しています。
その3「日本では食べ方が違うよ、ほろほろ鳥」
フランスでは鳥をまるごと、あるいは半分にしてワインで煮込むというような食べ方が多いんですが、ここ日本では、すき焼きやしゃぶしゃぶにして食べる方が好まれます。そこで日本食にあったほろほろ鳥を育てるべく、飼育期間は90日で出荷します。ゆっくりのんびり育てることで、より日本食に適した肉質に仕上げています。
「安全なのは当たり前のこと」と石黒専務は断言。その当たり前を貫くことが、今の世の中でなんと難しいことか…。
しかし石黒農場は違います。ほろほろ鳥のエサひとつとっても妥協しません。こだわりのエサはとうもろこしや麦、米、ニンニクなどといった自然のものばかり。
さらに、常に「より良い飼育のため」の努力を惜しみません。フランスから情報を仕入れたり、畜産農家から学んだりしながら、ほろほろ鳥にとって安全でベストなエサの改良を続けています。
昨年は石黒専務自ら作った米をエサに混ぜたところ、鳥たちの食いつきがよく、肉の味もおいしくなりました。今年もほろほろ鳥のための米をつくっています。鳥のエサまで自分たちで生産しているなんて…すごいですよね。
石黒農場では、飼育から処理、加工まで一貫して自社で行っています。フレッシュな生肉のおいしさを届けたいという思いから、処理は週に3~5回行います。冷凍や加工された状態で入ってくる輸入品と違い、フレッシュな生肉は日本食に適しているとされています。刺身で食べられる新鮮さ!で日本各地に届けられています。
ほろほろ鳥は適度な歯応えがあって、クセや臭みがないのが特徴です。色んな料理に合わせやすいので、自分好みの味でいただいちゃってください。石黒専務のオススメは…「おいしい塩でカリっと焼いて食べる」。シンプルな調理法だからこそ、肉の旨みが感じられる一品です。
フレンチやイタリアンの名レストランで喜ばれている石黒農場のほろほろ鳥を自宅で食べられるなんて嬉しい限り!
ちょっと目新しいごちそうとして、贈り物にも最適ですね。
岩手随一の温泉地・花巻。その奥に分け入ったところにあるのが、広大な石黒農場です。その面積、およそ10万坪!敷地内には農場はもちろん、池や住宅、古民家、田んぼなどが点在し、ここだけで一つの村のようなのどかで広大な風景が広がっています。
この豊かな自然に囲まれて、温泉の恵みを受けながら育ったのが石黒農場のほろほろ鳥なのです。
30歳までスキープレイヤーだったという石黒専務。家業を継いで10年。今では、現場のリーダーとして若い社員たちを率いています。スタッフは総勢7名。みなさん、若くて働き者!てきぱきと動き、心遣いも細やかな素晴らしいスタッフさんたちでした。
この若くエネルギッシュなパワーで、日本各地においしいほろほろ鳥を届けています。